怒れるエロテロリスト

先週書いた「個人情報保護法案」におけるマスコミのネガティブキャンペーンが徐々に始まった模様である。週刊誌の記事にも登場し、国会での成立までになんとかあがこうという姿勢が見える。

ちょっと前に「法律に守られてないとジャーナリズムができないならジャーナリズムなんてやめちまいな」つうスタンスでこの一連のキャンペーンを揶揄したのだが、今回また改めて触れるのにはワケがある。

それは今日発売した某週刊誌の記事である。もちろん「個人情報保護法案」に反対するという記事なのだ。Tくし哲也やら櫻井Yしこやら、まあお決まりのいわゆる社会派な人たちが出てきて、こぞって「あんな法律は許せん」と怒るわけであります。

まあ、それはごもっともな話ではありますし、怒る気持ちもよくわかる。しかし、彼らが出てきたところでマジメにそんな記事を読むのはもともと彼らかその法案に興味のある人間でありますし、新たなきっかけを呼び起こすにはちょっとインパクトが足りないような気がするのでございます。

しかし、そんな心配をよそにその一見「マジメ」な空間の中にひとりだけ異彩を放った人物がいたのでした。それは「エロテロリスト」ことインリン・オブ・ジョイトイである。

彼女もこの法案に怒りを覚えているらしいのです。それはなぜかといえば、この法案が成立すると自分のグラビアも週刊誌に載らなくなる可能性がある、と彼女は訴えるのだ。
それは大問題じゃないか!(笑)

大問題です、マジで。知らない人のために簡略な説明を加えておくと、エロテロリストことインリン・オブ・ジョイトイ(通称インリン)は吉岡美穂榎木らんとともに「ミイラン」というユニットを組んでいた台湾人。現在はヌードではないものの過激な露出を売りとしたグラビアで世の男性を魅了する「エロテロリスト」なのである。そんな彼女がこの問題に関心を持って問題提起をしているとは!

ま、実際に個人情報保護法案が可決してもインリンのグラビアが掲載されなくなるとは思わないんですが、この法案のせいで勝手に雑誌側が自主規制をはじめると厄介なことになりますわね。それこそインリンのグラビアが見れなくなる可能性が出てくるし、こういうエログラビアが地下に潜ってしまう危険性もある。

不当な弾圧?によるエロの圧迫が進められてきた現在、希望の星はインリンであることは言うまでもない。「全部見せないエロス」というのは高尚なものである(と勝手に断言)。それを根絶やしにされてたまるか!がんばれインリン!がんばれTくし!がんばれYしこ!

・・・・・とまあ最後の方は冗談まじりにしても、不当にエロも弾圧されるのは困るなぁ。エロに犯罪スレスレの命をかける必要性はジャーナリズムに比べたら、残念なことに薄い。だからこそ命をかける必要がない程度に保存されるべきものなのだ。


(追記:結局個人情報保護法は2005年4月に施行されましたが、インリンのグラビアが掲載されなくなる、という事態は起こっていません。むしろ「着エロ」なんてムーヴメントが起こるくらいにして。雑誌協会も反発していたわりにはあっさりと法案可決したし、このときの反発はなんだっただろうという感想。ただ、個人情報保護法は別の面で色々厄介ではあるんだけど)