森繁危篤

日本を代表する老人俳優、森繁久弥が危篤だそうだ。とはいっても危篤だったのは年末らしく、現在は容態も安定しているらしい。しかしまあもう89歳なのでいつポックリ逝ってもおかしくないわけで、こういう報道を見ると「遂にきたか!」と思ってしまうのは自分だけではないだろう。何より「まだ死んでねえのか、森繁」とかいう不謹慎な人間も多いだろう。自分もその一人だったりするし。

森繁久弥という俳優の凄いところは「森繁、死んでねえのか」がネタになっていることである。

大体老人がネタにされるといえば「死亡ネタ」であるが、これは「ネタ含みの挨拶」と捉えるのが正しい。誰も本当に死ねだなんて思ってこのような会話をするのではない。しかも案外老人同士がこういう会話が好きだったくらいにして、傍から聞いてるこっちからすればシャレにならんなと思うこともあるくらいなもんだ。

笑点」でおなじみの桂歌丸も「死亡ネタ」を持ちネタにしている一人である。笑点メンバーは全員「持ちネタ」を持っているが(たとえば楽太郎なら「腹黒」とか)、歌丸の「ハゲネタ」「恐妻ネタ」「死亡ネタ」は切れ味が鋭い。なぜそんなに鋭いのだろうか、と考えれば歌丸のネタはどれも妙な説得力があるからだ。特に死亡ネタなんてのは自分が物心ついた頃から行われているのに、未だに死んでいない。ますます死にそうな感じはするんだけど。
けどこのネタも実際に歌丸が危篤になってしまえば笑えるものではあるまい。森繁の場合もそうだけど、死亡ネタが死亡ネタとして笑えるのは本人が健在な証拠であって、これが笑えなくなると、それはもうネタではなくただのタブーになってしまう。死亡ネタがあるうちが健在な証拠、つうのも逆説的だが真実だろう。


・「大きな古時計」が甲子園の入場曲に
行進しづらいだろ。

・「雲波少年」こと「雲と波と少年と」始まる
電波少年の後釜番組として「世界初の癒し系番組」と銘打ち始まる同番組。司会に元TBSアナウンサーの進藤昌子と桜井幸子を起用。

雑誌「日経エンタテインメント」に「T部長」こと土屋編成部長のインタビューがありこの番組についても触れているのだが、その中で「土曜の夜という時間帯と電波少年の企画がマッチしていなかった。土曜の夜は癒しが必要だ」という趣旨のコメントが。電波少年の前に放送されていた「夜もヒッパレ」は癒しの番組だったということなのか。

少なくとも自分には「夜もヒッパレ」は癒しの番組でなかったように思える。ま、土屋編成部長がそう言うのだから、ヒッパレは癒し番組だったのだろう。そして自分は土曜の夜に癒しは特に必要とされていないと思います。