辰吉

「ナニワのジョー」こと辰吉丈一郎が3度目の復帰戦でまたもや勝った。勝っちゃった。これはすごいことである。確かにすごい。年齢のことも考えれば手放しで誉めてもいいのではないだろうか?しかし、ちょっと思うところがある。

勝てばビッグマウスはそりゃ叩けると思うよ。

いや、勝ったからいいんだけどさ、勝つ前にビッグマウス叩いてほしかったよ。

ビッグマウスを叩いて負け」れば世間からはそりゃあもう白い目で見られることは明白なことである。しかしそれでいて勝ったならばやはり「かっこいい」ということになる。一種の美学といっても過言ではなかろう。しかし、勝ってからなんやかや言うのは言い方は悪いのかもしれないが、それこそ誰でもできることなのである。

別にボクシングで3度の復帰が誰でもできるとは言っていない。「勝ってから大口を叩く」ことは誰でもできるのである。これってなんか「負けたときの保険をかけているみたいであんまりいい気分がしない」んだよね、自分は。

今回マスコミもさすがに「復帰なんかもうできねえだろ」と思っていたのか、事前に取り上げているところも自分が見た限りではあまり覚えがない。もちろん勝ったからこんだけ取り上げられてでかい口叩いているのですが、もし負けていたならばおそらく10秒程度のフラッシュニュースがいいとこだったに違いない。それはそれでマスコミの良心なのかもしれないが。