無慈悲

「内村てらす」が北海道で打ち切りになったんですよ。


どうやら来週からバカリズムの「架空OL日記」を放送するらしく、それはそれでありがたいことなのです。地方局の中途打ち切りは完全に編成の気まぐれであり、かつて道民の自分としては「あらびき団」(HBC、のちに復帰)、「久保みねヒャダこじらせNIGHT」(UHB)、そして絶対許すまじ「ももクロChan」(HTB)と辛酸なめ子以上に辛酸をガブ飲みしてきた。これらに比べれば、まだ次の番組もお笑いであるし、まだ許せる範囲だ。STVは深夜お笑いに関しては割と頑張ってくれているほうだと思っている。HTBは絶対に許さないけど。昔に比べれば見る方法はいくらでもあるので、まあそこまで怒っているわけでもないのだが。


んでまああまりに唐突な打ち切りだったので、残りの放送回はどのくらいあったんだろうかと思い、wikipedia先生で調べてみると恐ろしい事実が発覚したわけです。


タイムマシーン3号と磁石の回が丸々放送を飛ばされている。


確かに予告でこの2組を見た気がするのだけど、自分の毎週録画されている番組にこの2組はなかった。北海道最終回となったのは、この2組の後の「ななまがり・コマンダンテバッドナイス常田」回だった。


番組の差し替えによって、タイムマシーン3号と磁石の放送回の前で終わってしまったのであれば「なんて不運なんだ」で済む話だ。しかし彼らをすっとばして次の回を放送して終わるというのは、これもう意図的に「飛ばした」としか説明がつかないわけだ。


STVがどのような意図で彼らを飛ばしたのかは定かではない。ただまあ「くすぶっている中堅二組よりも、今話題になっている若手の回を放送したほうがいいんでないの?」という判断が少なからずあったんじゃないか。そういう判断をされたのなら仕方ないと言えば仕方ない。


しかしよりによって「内村てらす」でこういうことやるのか、とは正直思ったわけですよ。というのも、「内村てらす」という番組のコンセプトは「実力はあるのに光がなかなか当たらない芸人に光を当てる」だ。タイムマシーン3号と磁石なんてのは、まさにこのコンセプトでしか生きない(超失礼なことをサラっと言う)芸人なわけで、この番組で放送を飛ばされたら、もう地獄でしかない。自覚があるのかないのか知らないが、こんな所業を無慈悲に行ってしまうSTVとは恐ろしい放送局である。


前にも書いたけど、いまやネットでオンデマンドであらゆる番組を見られる時代。そんな中で地上波が視聴者をつなぎとめるのは、最終的には「見たい番組をしっかり放送してくれる」という「信頼」だと思うのだ。地方局は何を思っているんだろう。