沈静化

今年の「YOSAKOIソーラン祭」が驚くほどに賑わっていない。いや正確にいえば「道内メディアにおけるYOSAKOI周辺が驚くほど静か」だということになる。毎年この時期にはどこの局もバカみたいにYOSAKOIのことを取り上げ、イヤになるくらいに映像を見せられるもんなのだが、今年は完全に掌を返したかのような冷遇。


毎年各局横並びで土日に放送してきた中継も、今年は土曜の昼間にSTV(日テレ系)が長時間放送するのと、ファイナルコンテストをTVh(テレ東系)が2時間放送するのみ。かつてファイナルコンテストの中継をやっていたのはTVhだったのだが、祭が盛り上がりを見せるにつれて他局が中継していた。今年またTVhに戻るということは、他局が手を挙げなかったということなのだろう。HTB(テレ朝系)とHBC(TBS系)は完全に手を引いたことになる。特にHTBは以前の入れ込みぶりを考えると、かなり距離を置いたことになる。


なぜYOSAKOIがテレビ局から距離を置かれたのか。今年から始まった「騒音規制」もあるんだろうが、何より「テレビ局がようやく道民の空気を読み始めた」ことが大きい。以前から批判の多かったYOSAKOIであるが、道内マスコミは一貫して否定的な報道をしてこなかった。しかし内外から漏れるYOSAKOIソーランに対する否定的な報道が増えるにつれ、道内マスコミもついぞ「見て見ぬ振り」が出来なくなった。こうなると現金なもので、あっという間に掌返しをしたということなんだろう。


何もYOSAKOIから手を引くのが悪いことだとは言ってない。むしろもっと早く否定的な立場のマスコミが出てきてもおかしくなかったのだが、形成が明らかにYOSAKOI不利になってから掌を返すやり方は毎度ではあるがみっともないな、とは思う。一方で初回からずっと取り上げているSTVの「引くに引けない態度」もある意味立派ではある。


マスコミが手を引くと同時に、YOSAKOIも大転換期を迎えることになるだろう。顕著になる大チームによるコンテスト化の一方で、参加費・参加人数が膨れ上がったことによる道内地方チームの減少(逆に道外チームは増えている印象)は、祭のあり方が北海道の地方経済の疲弊した状況にそぐわないことを如実に示している。


とまあ、なんかマジメに語ってしまったけども、要するに何が言いたいのかといえば、「そろそろエロYOSAKOIでもやったらどうか」ということです。ススキノで。