三冠王

北海道ではちょっと前まで「僕の生きる道」が再放送されていました。


草なぎ剛主演で、後に「僕と彼女と彼女の生きる道」「僕の歩く道」という「僕」三部作が作られることになることになった名作であり、SMAP最大のヒット曲「世界に一つだけの花」が主題歌になっていたことでも知られるドラマ。


この時期に再放送されていたのは草なぎ主演「任侠ヘルパー」が放送中だからであり、決して草なぎが逮捕されたからではない。そして矢田亜希子の旦那が逮捕されるのを予見していたからではもっとない。


矢田亜希子の旦那こと押尾学が逮捕された。麻薬取締法違反。


こう言ってはファンの方に失礼かもしれないが、押尾学が逮捕されて「え〜〜〜信じられない〜〜〜」と思った人は殆どいなかったのではないだろうか。大半の人は「あー」という反応だろう。それはファンならずとも押尾学は「単にかっこいい俳優」というイメージではなく、「なんか危ない」という(あくまで「なんか」なのだけど)イメージであったわけで、今更麻薬で捕まったところで驚くことでもなかったはずだ。


押尾先生といえば音楽活動がやりたいがために前所属事務所の研音を辞め、拠点を海外に移してまで「LIV」というロックバンドで活動していた。「セックス、ドラッグ、ロックンロール」という言葉がありますが、押尾先生は図らずも、いや図ったかのように「セックス」(矢田亜希子との結婚はもちろん、奥菜恵とのニャンニャン写真流出、安倍なつみのプレステ事件、平山あやへの土下座事件など数々の女性芸能人との噂、そして今回死んでいた30代の全裸の女性)、「ドラッグ」(当該事件)、「ロックンロール」(LIV)と全てを制覇したのです。まさに快楽の三冠王。これは現代の倫理感覚ではなかなか制覇し得ないものでしょう。


自分のような「心から押尾先生のような人をおちょくりたい人間」とは別に、真性の押尾先生のファンという方は存在すると思います。遭遇したことはありませんが。そういう方々は押尾先生が単にカッチョイイだけでなく、このような荒ぶる生き様に惹かれていたのではないでしょうか。そんな人たちからすれば押尾先生の今回の逮捕劇ですら「さすが押尾先生」と思っているはずであり、充分に押尾イズムを感じているに違いないのです。だから押尾先生の薬物だってエンターテイナーとしては全然間違っていない。もっとも押尾先生が「違反薬物だとは知らなかった」という言い訳をしたのはマイナスですけど。


押尾先生は研音を辞めたあたりから順調に人生の坂を転げ落ちている。自分は押尾先生のような人をおちょくりたいとは思っているけども、かといって押尾先生が不幸になるのを見たいわけではない。ひところの中村獅童一青窈ちゃんのように、あくまでおちょくり甲斐のある人間でいてほしいだけなのだ。


だから是非とも押尾先生は華麗に復活して、窪塚洋介スペシャルユニット「卍LIV」を結成してマスコミ批判をしてもらいたいもんである。そうなった時は応援の意味を込めて、全力でおちょくりたいと思う。だから間違ってもいい意味で更生なんてしないようにしてほしい。