無茶しやがって……
まだまだ情報が錯綜している部分がありますが、大雑把な理解でいけば逮捕後数時間の血中アルコールを調べても相当量が検出されたくらいに飲んでいたようで、夜中に公園で全裸になって近隣住民が通報するほどに大声を出していた模様。警官が到着しても「裸の何が悪い」という、伊集院光のラジオのジングルのようなコメントを残し暴れ、ビニールシートに簀巻きにされて連行された模様。その際には「シンゴー」と香取慎吾の名前を叫んでいたとかそうでないとか。
夕方になって草なぎ宅に家宅捜索が入り、「これはいよいよおクスリの可能性か？」という事態になったが、単に「事件の背景を探る」という目的だったようで尿検査から薬物反応は出なかった模様。公然猥褻とはいえ、女性に局部を露出したわけでもなくただの（と言っていいもんか難しいところだが）酔っ払い全裸において家宅捜索はちとやり過ぎなのでは、という感じがしないでもないが、押収物がなかっただけ逆に良かったのかもしれない。これで自宅から露出モノのＡＶが出てきたら結構悲惨な事態になってたでしょうし。
逮捕された後も酩酊状態は続いていたようで、マトモな取調も出来なかったらしく、詳しいことは未だによく分からない。事務所も謝罪コメントは出したものの今後の対応については触れず、あとは草なぎをＣＭに起用していた企業および地デジのＣＭの降板が決定したくらいが目立った動きである。とりあえず現在判明している事実を並べてみた。
草なぎが芸能人として最も優れている点は「いい人」というパブリックイメージだった。個人的には「いい人」であることと「酒に酔って全裸になり暴れる」ことはさほど相反しないのだけど、世間的には「公然猥褻」という罪状が「いい人」のイメージからはかけ離れたものであり、イメージに対する信頼が失墜するのは避けられないだろう。
正直な話、酒飲んで全裸になったということ自体はたいした事件ではないと思うんです。花見シーズンだった東京では同様の事件もあったんじゃないでしょうか。けど、よりによって「いい人」という（世間的には）正反対のイメージであった草なぎだったからこそここまで大事になってしまったという感は強い。この構図って自分には数年前に覚えがあるんです。そう、加護亜依による喫煙事件のことだ。
加護にしたって「未成年の喫煙」という立派な法律違反でありますが、そこらの高校生だって平気でやっていることでさほど珍しいものではない。けど「加護ちゃん」という世間のイメージと一番かけ離れていることをやってしまった。だから問題だった。一応刑法犯である今回の事件と並列に扱うことは出来ないかもしれないが、事件そのものの大きさではなく「世間のイメージから最も乖離した事件を起こした」という意味では、加護も草なぎも大差ないのかなという気はしないでもない。
報道の大きさでいけばさも重大な事件のようにも思えますが、事実だけを鑑みれば本来は「マヌケ」に属する事件なわけで、色々とバカにしたくはなるけど過剰に責める気にはなりません。変な言い方ではあるけども、これが高田純次だったら「還暦過ぎてオッサン元気だな」で済むような気はするんです。勿論罪は罪ですから、罪を犯したことそのものには擁護するつもりはないんですが、稲垣メンバーに比べれば悪質の具合も低いですし、個人的には「罪を憎んで人を憎まず」って感じにしてあげてほしいもんです。地デジに冷や水ぶっかけたことは個人的には敬礼モノだったりしますんで。
