プレナス

・ホカベン
上戸彩主演の弁護士ドラマ。うーんキツい。


15年前ならいざ知らず、「弁護士とは社会正義を貫くことの出来る仕事」なんて考えの人は、弁護士本人はもちろん一般人だって少ないのでは。もちろんそういうポリシーでやっている弁護士の人も存在はするが、そのポリシーで弁護士の仕事がやりたいのであればそういう方針の所謂「マチベン」になればいいわけで、大手弁護士事務所に入ってそういう仕事を手掛けようとする主人公の就職活動がそもそも間違っている。それだけの話でしかない。弁護士になるまでそんなことも気付かずにやってるなんてありえないんだが。


上戸演じる主人公の正義感も甘さも、そして北村一輝演じる先輩弁護士の厳しさも両方それなりの立場で分かるんだけど、それは「共感」ではなく、ドラマの設定として「全てがミエミエ」という意味で「分かる」のである。つまりは視聴者に両者の立場を簡単に気取られてしまうほど底が浅く陳腐な話でしかないということ。話は次回に跨いでいるんだけど、あまり続きを見る気になれない。


上戸彩の普段の演技は自分は決して下手だとは思わないんだけど、今回ばかしはちょっとなあ。新米とはいえちっとも弁護士という感じがしないんだもん。同期の男NEWSの加藤も「金八」でハセケンだった頃からちっとも進歩しない大根っぷりで鼻水が出そうになりました。


ドラマの内容よりも気になったのは、富田靖子の旦那を演じていたのがお笑いコンビ「GO・JO」の阪田マサノブだったこと。微妙に変質者の匂いがする風貌は娘に性的虐待を行っている父親にぴったり。「爆笑問題のススメ」で、太田のコラムの時に後ろのカウンターにいた頃が懐かしい。