異議あり!


Berryz 工房」の宣伝フラッグなど24枚盗難。

自分はこの事件のこの記事に対して「異議あり!」である。ええ、「逆転裁判」風に読んでくれれば何の問題もありません。

あまり穿った見方をするのは良くないといつも思うが、自分の悪い癖なのでしょうがない。疑問点はみっつ。


・30分の過失
一度盗難の被害を受けて、監視カメラで徹夜で監視していたのだが、1日午前5時から30分ほど監視者が仮眠を取っている隙に再び10枚のフラッグが盗まれたのだという。

あまりにタイミングが良い。

まるで監視者が仮眠を取る時間を知っていたかのような犯行である。

となると、犯人は仮眠を取る時間を知っていた人間、つまり内部の人間による犯行だ!………なんてのは思春期に「金田一少年の事件簿」を熟読した自分のような人間が言い出しかねない妄言であり、さすがにそこまで穿った見方をするのはどうかと思う。

ただ、このあまりのタイミングのよさは少し見過ごせないような気がする。だって、終日の監視にも関わらず、まさに「ちょっと目を離した隙」にですよ。しかも監視者の動向は犯人からしてみれば分からないわけですし。ちょっときな臭いんだよねぇ。

ま、普通に考えれば「監視者が寝ていたのは30分だけじゃねえだろ」説ですわな。本当は夜通し寝てたんじゃねえか、と。それなのに「ちょっと目を離した隙に…」と言い張ってるだけじゃねえかと、竹下商店街の監視者よ。


・目的
ニッカンスポーツの記事では犯行目的をグッズの「お宝」性に注目して、ネットオークションによる横流しをするのではという見方をしている。その見解は正しいし、ケチをつける部分はない。しかし、この「お宝」犯行説はもともと辻褄が合わないのではないか。

Berryz工房」って人気アイドルですか?

確かに記事文中でも「人気アイドルらのポスターが駅から盗まれる事件はかねて枚挙にいとまがない」とある。この記事だと、人気アイドルのポスターなどのグッズは需要があるから盗まれる。特に希少価値のあるグッズはネットオークションで高値がつく、とされている。

つまり、そのグッズの希少価値うんぬんを問う前に、「人気アイドル」である必要があるのだ。確かに私ハトヤの限定2枚プロマイドなどは希少ではあるが価値はない。当たり前だ。

Berryz工房は人気アイドルだろうか。疑問が残る。何をもって「人気アイドル」とするかの明確な基準はないだろうが、正直、ハロプロ関係にお世話になりまくっている自分が判断しても「どうだろう」という答えになる。それが一般人なら尚更ではなかろうか。

まあ、一部のコアなファンがついていれば希少価値がつくといえるので、それほど問題にする必要がないのかもしれない。しかし、なんとなくではあるがこの記事が「ある一定の目的」をもって書かれているのでは、という疑問を差し挟むにはじゅうぶんなきっかけである。


・損害額
横断幕が1枚10万円、フラッグが1枚3万円の制作費だそうで。横断幕3枚にフラッグ21枚の盗難だそうで、被害額はしめて93万円となります。

93万円という額は確かに結構な額ですよ。たしかに「盗難」で済まされる騒ぎではない。しかし、この損害額、あくまで「物の値段」である。ここで実際に検討されなければならないのは、フラッグや横断幕を掲載した本当の目的、そう、宣伝効果であろう。

元々このGW中のプロモーションは竹下通りで行われる予定のもので、その宣伝効果は原宿を訪れる若者、子どもに対してこのユニットをアピールしようという目的だ。別に何の変哲もないプロモーションだろう。

自分は広告代理店でもないので、この企画を行うときにどれほどの宣伝効果があって、その宣伝のためにどれだけの宣伝費用が投じられているかは知る由もない。でもかなりの金額がこのプロモーションに支払われているのではないかという予想はつく。

だが、考えてもみてほしい。果たして、宣伝目的のフラッグや横断幕が盗まれて、元来の「竹下通りでプロモーション」という宣伝効果と、今回盗難報道が出たことによる全国へ発信される報道とでは、どちらが大きな宣伝効果だろうか。

言うまでもなく、全国報道であろう。スポーツ新聞ならばそれがテレビで取り上げられる。波及効果は物凄いものがある。

となると、本当は損害額、プラスなんじゃないだろうか。

損害額プラスというのは正しい日本語じゃないような気がするが、要するに損害ではなく利益がもしかしたら生まれてるんじゃないの、ということだ。たった100万程度で全国に宣伝できるなんて、翻って大儲けなんて考え方もできる。ただ、これはあくまで「スポーツ新聞が記事として取り上げた」ことによる利益で、これを狙っていたなどという意味ではない。盗まれても盗まれっ放しでは何の意味もない。ただ、取り上げられたことで確実に利益が上がっているという点は指摘しておく。


この記事を読むと、事情を知らない人にとっては「ベリーズなんちゃらというモー娘。に似たような子どもさんがいて、そいつらがどうやら凄い人気で宣伝用のフラッグなどが盗まれた」という漠然としたイメージを持ちかねない。

一連の検討した事項を含め、それが作為的なことなのか、不作為的なことなのかまでは知る由もないが、どうにも「都合のよい」この記事に自分はとりあえず異議を唱えておくことにする。