取り扱いには細心の注意を払うべき


水曜の「笑っていいとも!」の取り扱いは、実に細心の注意を払ってほしいものだ。

それというのも、水曜には爆笑問題太田がいるからである。爆笑問題太田の取り扱いは非常にデリケートなもので、この扱いは間違うことによって、太田が台無しになってしまう危険を常に孕んでいる。

現在教科書に載ってる人物の顔写真を見て、それが誰だかを当てるコーナーがある。チーム対抗方式で、爆笑田中チームと藤井隆チームに分かれているが、太田は藤井チームの一番後ろ、つまりボケ担当である。いいとも水曜における太田の指定席であり、太田は必ずひとボケかますのが役割だ。

太田のボケは「答えが明らかにわかっているものをボケる」というものだ。例えば今日の問題で樋口一葉が出題されたのだが、太田のボケは樋口可南子であった。勿論太田は樋口一葉が分かっているからこそ、樋口つながりで樋口可南子というボケをかますのだ。こんなん説明することでもないのだが、一応文章の展開上記しておく。

一見わかりやすいこのボケだが、これがボケとしてちゃんと機能するにはちょっとした条件がある。それは「ボケの答えまで、誰も間違わずに正解している」ことだ。それは太田のボケかたにもよるのだが、前の回答者が全員正解の答えを出してテンポよく太田につなぎ、そこで太田が軽く落としてボケ成立である。このボケがスコーンと決まるのは実はけっこう難しい。太田のボケも冴えている必要があるが、それと同時に他の回答者がちゃんと正解している必要があるのだ。ここで本当に答えがわからないおバカさんが回答者にいると、そのバカ回答で一旦落ちてしまい、太田が生きてこない。まさにボケを潰す天然ボケ(バカ)なのだ。無論普通にボケようとしてはずす奴は問題外である。

さて、そんなボケ成立方程式が水曜コーナーにはあるのだが、今やってるコーナーにもその法則はあてはまる。太田まではちゃんと答えを書いて、太田でボケる。実に美しい水曜いいともの笑いである。しかし、この法則は些細なコーナーの変更点で破られてしまうことになる。

それは、このコーナーに先週から加わった新ルールで「間違った回答者はいいとも新撰組によって斬られる」というものだ。普通に正解するより、間違ったほうがその斬られるという役目も出てくるわけで、結果的に正解するより間違って斬られたほうがおいしいのである(もちろん人物を選ぶんだけどさ)。

この些細ともいえる変更点に敏感に反応してしまった人物がいる。それは藤井隆だ。藤井の元々の芸風に「踊る」というものがあり、藤井にとってこの「斬られる」というシチュエーションが自分の目立つ恰好のポイントであることに本人が敏感に察知してしまったのだ。その結果、太田がラストでボケるはずの藤井チームの一番手藤井隆が、先週から連続してわかるはずの答えを間違って書くようになったのだ。もちろん、出す回答もボケてはいるのだが、藤井の場合はボケることよりも斬られることに主眼があるため、ボケを重要視していない。

藤井には悪意はなく、ただ単に斬られたい一心でボケを書いてしまう。ただ、これが結果的に太田のボケを潰してしまう形になるのは問題だ。藤井がボケることにより、一旦そこでボケが成立してしまうのも問題だし、前述した「テンポのよい回答と太田のボケ」という方程式も失してしまう。一方太田は新撰組に斬られることが目的ではないから、その部分も余計な感じがするのもいただけない。

発想として「間違ったら新撰組に斬られる」というのは悪くない。ただ、その変更によってどのような事態が引き起こされるのかも考える必要がある。それも、細心の注意を払って。


2週連続で藤井がボケ回答をして斬られたがったことが判明したのだから、いいともスタッフとしては太田の決まりの悪さを汲み取って来週からは太田と藤井を別々のチームにする必要がある。というか、そうしなければなるまい。もし来週もチーム変更がなされず、尚且つ新撰組が継続し、今週と同じように藤井がボケてしまったなら、それは水曜いいともの怠慢であると言うしかないだろう。あれだけ長いこと太田のボケを見てきて、今回の事態に気がつかないのではお話にならない。


札幌駅のシネフロが「メンズデー」なるものを開始したため
水曜はオスが1000円で映画を見れるようになったので今更「シービスケット」見てきました。
普通の人でもそれなりに面白かったと思いますがあれは競馬知ってたほうが間違いなく面白い。
実在した馬「シービスケット」のミラクルっぷりは日本でいえば
オグリキャップトウカイテイオーを足したような感じでしょうか。