・魔王
今期のがっかりドラマ。
初回の感想を書いたときに「第3話までに真犯人（黒幕）として成瀬（大野智）が捜査線上に上がってくるかどうかがカギ」と書いたけども、全く成瀬の関与に気付く展開でもなく、ずるずると残り３話くらいまで引っ張った。そりゃダレる。警察というか芹沢（生田斗真）の無能さに視聴者がつき合わされているだけ。他の人間が事件を担当してたらもっと早く片付いたんじゃねえのか。本当に検挙率ナンバーワンだったのか。あと、成瀬が怪しいと思った時点で彼をずっと張り込んでおけば防げた事件はいくつかあったと思うんだけど。
最終回の偽善も酷い。あれだけ他人を操って人殺しをさせておきながら「赦してください」はない。芹沢が赦しても巻き込まれた人たちは絶対に赦してくれないだろ。「魔王」となりて冷酷な殺人計画を実行してきたからこそ「復讐のためだけに生きた男」として視聴者の感情移入が出来るというのに、最後に赦しなんか請うんじゃねえよ、と思う。どっちらけだ。
サイコメトラーのねえちゃん（小林涼子）の能力も思わせぶりなタロットカードも結局のところ「さほど意味を為してない」という結論でいいんだろうか。まあサイコメトリー能力を乱発されても困るのでこれはいいにしても、タロットカードの思わせぶりは「何のために？」と言いたくなる。もっと事件の根幹に関わっているのかと思ったら単なる小道具だった。
最後に三宅裕司が「（刑事を辞めて）顔つきが穏やかになったと女房に言われた」つうセリフも爆笑。服装と髪型がだらしないだけで、顔つきなんか一切変わっちゃいねえよ。三宅裕司はこのドラマを通じて最高に浮いていたなあ。
韓国ドラマのほうの出来がどうなんかこのドラマからでは知る由もないけども、少なくともこの程度の脚本（といっては原作ファンに失礼なのだろうか）では申し訳ないが自分は熱狂出来ません。☆１つ。
明日はあのドラマについて書きます。そう、あのドラマ。
