メンタルが心配

世にも奇妙な物語」21夏秋をまとめて。理由は先日まとめて見たから。

 

21夏

あと15秒で死ぬ

吉瀬美智子主演。何者かに心臓を打たれ死んでしまう主人公。その間際にいわゆる死神が登場し、自分の寿命があと15秒だと告げられる。残り15秒で誰が犯人だったか、そして犯人に対して一矢報いようと画策する。

 

初手はオーソドックス。人気声優梶裕貴がキャスティングされているが、まあ、特に個人的にはなし。話としてもまあ。

 

三途の川アウトレットパーク

加藤シゲアキ主演。思いを寄せる女性の手術台を捻出するために、金持ちそうな女性からひったくりを行い、その挙句死んでしまう主人公。気付くとそこはあの世の手前の三途の川であり、アウトレットパークまである。そこでは来世生まれ変わるときに有利となるオプションが、現世での行いによって売買されていた。特に望みのない主人公であったが、アウトレットパーク内で出会った少年、さらには手術に失敗し亡くなっていた思いを寄せる女性と出会い、自分が行ったことの因果を知る。そして人間に生まれ変われるはずだった主人公は、償いのためにある決断を下す。

 

一応感動枠になるのだろうか。マンガ原作ということもあるのか、詰めの甘い部分とバレバレな伏線がオジサンにはキツい。そもそもなんで「アウトレットパーク」なのか。ただの「大型ショッピングセンター」でよくないか、とか、なんで来世のパーツは買えるのに、来世に生まれ変わる選択肢だけはくじ引きなのよ、とか、伏線へのご都合がちょっとねえ。お子様向け。

 

デジャヴ

上白石萌歌主演。自宅に強盗が入った時の記憶が何度も繰り返す主人公。それは脳科学者である父親が、自宅に侵入した強盗の正体を暴くために記憶をリピートしていたかただった。何度も繰り返しリピートすることでやがてその犯人の正体を掴む、が。

 

やりたいことは分かるけど、ちゃんとオチてない気がした。上白石萌歌ちゃんの驚き顔と苦しみ顔が見たいがために制作された疑惑です。

 

成る

又吉直樹主演。AI棋士との対局に挑む主人公。AI棋士が打つ一手は、敵陣に入り駒が成ると、見たこともないものに変化する。その「成り」に苦しめられる主人公であるが、最終的にオーバーヒートしたAI棋士が倒れてきて巻き込まれてしまう。

 

短めのバカ枠。もっと長くバカバカしくやっても良かったのになあと思った。あと読み上げとして元棋士で現フジテレビアナウンサーの竹俣紅がクレジットされていて「はいはい、こういうとこだよなフジテレビ」とは思った。いまだにこのノリでやってんのかよ。

 

夏は全体的に小粒。

 

21秋

スキップ

赤楚衛二主演。大学生の主人公。イジメてくる先輩がいるサッカー部の合宿の前日、自殺を図った男が落とした鍵を拾う。その鍵は自宅の開かずの扉の鍵であり、その部屋に入り出ると、合宿は終わっていた。同じく大学の試験をその部屋でスキップする。すると片想いの女性とは付き合っており、身に覚えのない暴力事件まで起こっていた。そのとき自殺を図った男性が自分の兄であることに気づき、自分がスキップしている間は、今まで自分が兄と認識していた「何者か」が自分の代わりに生活していることに気づく。そして無理やり「何者か」に部屋に引きずり込まれ10年の歳月をスキップしていた主人公は、自分の人生が乗っ取られていることに気づき絶望する。

 

よく出来ているウェルメイド「世にも」。ただこれ系の「不気味なやつ」が最近坂口涼太郎に依存されすぎているような気がして、坂口涼太郎のメンタルが心配。

 

優等生

森七菜主演。全然勉強が出来ない主人公。一般常識レベルのテストでも全然答えることが出来なかったが、適当に書いたガチエモ神社に「テストで100点が取れるように」とお祈りをすると、自分の書いた答えが全て正解になる能力が備わる。世界に変化が起きないように勉強を始めたり、自分の家族の状態を元に戻そうと奮闘する。

 

バカ枠ですが、これも世にもっぽい。最後のオチ含めて。あと森七菜は今が完全に旬なので、事務所移籍うんぬんの理屈もあるんでしょうが、どんどん起用すべきだなあと。

 

ふっかつのじゅもん

桐谷健太主演。自分の息子がDQ2のふっかつのじゅもん(途中からゲーム再会をするのに必要なパスワード)を入れてゲームをはじめると、亡くなったはずの友人がそこに登場する。亡くなった友人はゲームをクリアしない限り同じように川に溺れて亡くなってしまうのだが、ゲームをクリアしたときに運命が変わる。運命が変わりかけたときに自分の息子が消えそうになっていたこともあり(友人が生きていたら主人公の妻と友人が結婚していて、未来が変わるかもしれない)不安だったが、息子も妻も消えることなく安堵の涙を流す主人公。しかし妻が手にしたDQ3を起動すると、冒険の書(バックアップデータ)は消えてしまい、二人の関係も消えてしまう。

 

DQの35周年記念タイアップだったようですが、それがどうした感ですね。それこそDQ2や3を実際にプレイしてきた立場ですから、最後のオチもなんとなく読めてしまったところも含めてファンサービスなのだろうか。あと野波麻帆のちょうどよさ。

 

 

金の卵

山口紗弥加主演。ある日スーパーで買った卵の中に金色に輝く卵を見つける主人公。その卵を手にしてから宝くじが当たるなど幸運が舞い込んでくる。しかしその卵を狙う人物が現れることで、主人公の生活が大きく変化してしまう。

 

ショート枠なのだけど、ショートにするあまり説明不足が否めない。話としての面白さも広がりもこれ以上でもこれ以下でもないので、大した説明もいらないのだけど、それにしてもなんだか「やっつけた感」がある一本でした。

 

連続で見た故だろうが、夏よりは出来がよかった。全体的に見れば普通。安定の面白さと言えばそれまでだが、突き抜けた何かを期待しちゃうのよねえ。また来年。