最高の独身

アラフォーですが結婚してません。

 

いきなり悲しい告白から始まったな、と思われたかもしれませんが、果たして結婚していないことが悲しいことなのでしょうか。というのも、現在放送しているドラマ「リコカツ」「大豆田とわ子と三人の元夫」はともに離婚を扱ったドラマです。結婚しなければ離婚が出来ないので、そういう意味では自分はこのドラマの視聴者として不適合のような気もしますが、そこらへんは勘弁願いたい。それはともかく、好きなもの同士が理由あって別れる悲しさは、結婚していない悲しさとどちらが上なのでしょう。

 

離婚というテーマは今も昔もドラマになる「普遍的なテーマ」なわけだけど、一つだけ進歩がないのは「離婚を通じて人間関係や夫婦の絆を考える」という話になりがちなことだ。復縁するしないの違いはあれど、人間関係を見つめ直す題材としてはありふれている。しかし現実の離婚はそんなにドラマチックなものではなく、単に憎しみ別れることが多い。もちろんそれだけを描くのはドラマにならないのは百も承知。

 

「リコカツ」は典型的な離婚ドラマであり、「離婚活動、略してリコカツ」つう近年出現したワードを用いているものの、中身は現時点(2話終了)ではベタ中のベタである。いまのところ「出産明けでもこんなに北川景子は美しいのかよ」とため息をつくくらいしか見どころはないけども、今後話は面白くなっていくのだろうか。あんまりそんな感じがしない。

 

一方の「大豆田とわ子」はさすがの坂元裕二脚本(と言いながら現在3話まで放送しているものの、自分はまだ2話までしか見てない)。すでにバツ3の主人公と3人の元夫が織りなすファンタジーブコメとでも言えばいいのか。現実感はまるでないけども、「こういうドラマ」だと思えばとても楽しい。

 

ただいかんせん「既視感」は否めない。坂元裕二脚本の離婚ドラマといえばやっぱり「最高の離婚」が思い浮かぶ。このドラマの主演は尾野真千子瑛太(現永山瑛太)だったか。その永山瑛太は今「リコカツ」の主演だ。坂元脚本特有の会話劇で扱っているテーマが似通うと既視感がないというほうがおかしい。「最高の離婚」には市川実和子(姉)が出ていたが、「大豆田とわ子」には市川実日子(妹)が出ているあたりもわざとやっている。

 

松田龍平はああいう役やらせたら最高だよな。「獣になれない私たち」(脚本は野木亜紀子)は大して評判よくなかったけど自分はすごい好きなドラマだったのでよく覚えている。同ドラマで仕事をサボるOLをやっていたのは、「大豆田」でナレーションをやっている伊藤沙莉だ。どうせそのうち出てくると思っている。

 

というわけで目新しさはないけれどハズさないという意味では「見て損することはない」のが「大豆田」であり、「目新しさもないしハズレかもしれない」のが「リコカツ」である。個人的には坂元裕二松たか子を揃える余裕があったなら「スイッチ」の続編のほうが見たかったかなあと思う。

 

 

ちなみに離婚もできない独身アラフォー男性の自分であるが、「先日食べた弁当の回鍋肉があまりにもショボかったので、肉とキャベツを買ってきて自分で大量に作って杉咲花ばりにモリモリ食う」というこの上ない幸せを噛みしめているので心配しないでください。最高の独身です。今日10時間くらい録画見ました。既婚者には無理だろ。