MONSTER

あけました。

 

新年一発目から「開運!!バナナバカリぶらり」という頭のおかしい(褒め言葉)番組をやっていたんですよ。名前こそ違うものの、かつて放送されていた「そんなバカなマン」でしかなかったわけですけどね。いまだに「復活しねえかなあ」とたまに思う番組のひとつです。その番組内で「設楽とバカリズムが指令を出して女性タレントの前でカッコつけないようにする」というコーナーがあったわけです。これもまんま「パシフィック・ヒム」でしかなかったです。新年から最高に笑いました。

 

ただ今回は日村さんだけではなくアンガールズ田中と宮下草薙の草薙も指令される立場に。全て三者三様で面白かったのですが、「いかに日村さんがモンスターであるか」を再認識させられました。

 

最初に挑戦したのはアンガールズ田中。この番組の前に放送されていた「爆笑ヒットパレード」にも出演し、生放送でキンタマを晒す(しかしこれはどっちかっていうとフジが悪い寄りのやつ)という失態およびお年玉からのこの企画。間違いなく2020年元日のMVPを挙げるならば田中さんだろう。その勢いのままに二人からの悪乗り指令を持ち前の気持ち悪さとミックスさせて地獄絵図に。お相手の女優駒井蓮さんは終始田中さんの珍妙な行動におびえつつも最後まで乗り切りました。この企画はお相手の女優さんの器の大きさが出てしまうのも面白さのポイント。その点においては今回駒井さんのファンは間違いなく増えたと思う。

 

次に登場したのが草薙。いつものネガティブな感じを逆手に取った「オラオラ系+裏では横柄」という指令に苦悩しながらもこなす草薙。これもお相手横田真悠さんが女神的対応でファンが増えたはず。草薙も「ぜんぜんやりたくないけども先輩芸人からの指令に苦しみながらもこなす姿」が印象的。これを見て「パワハラだ」とか言ってる人間は正月からスマホの画面がバッキバキに割れればいいと思う。

 

そしてトリを務める(チコちゃんが紅白で偉そうに語源を語っていたやつ)のは日村御大。さも指令が日常であるかのように淡々と「自分のもの」として指令をこなす姿はまるで鉄人28号かのよう。設楽バカリ正太郎くん(ショタコンの語源だよ、とチコちゃんが絶対に偉そうに語源を語らないやつ)の指令は絶対!

 

日村さんのお相手白石聖さんは顔こそほんわかしているものの、絶対に勝気な人です。日村さんが「聖の殻を破りたい」と割と強めのチョップをかましたのに対し(結構いい音してます)、白石さんも同じように日村さんにチョップをかますわけですが、これもけっこういい音がしました。日常的に女性にチョップをくらう生活をしている自分ですが(ウソです)、女性がかますチョップの音としては「割と強め」だった気がします。少なくとも女優さんが形程度にかますものではない。たぶん最初の日村さんのが痛かったので、つい力が入ってしまったのでしょう。

 

その後も日村さんに「30点」と言われて一瞬ムっとする白石さんでしたが、結局何度も何度もチョップを食らわされ(そして同じようにチョップを食らわせる)ても平然としていた白石さんはやっぱり器の大きい人なのでは?という感覚にトリップさせられます。白石さんに関してはファンが増えたか減ったか分かりませんが、変な方向から好きになった人はいるかもしれません。

 

自分のキモさに忠実に指令をこなす田中さん、先輩と自意識の板挟みで葛藤する草薙、そしてもはや指令を受けているのかそうでないのかすら分からない感覚になる日村さん。3人とも素晴らしいんだけど、やっぱり日村さんが群を抜いている。それはもちろん日頃から設楽統という悪魔に飼いならされている、ということもあるんだろけど、それ以上に「日村さんならテレビに映らないところであんなことやりかねない」雰囲気をナチュラルに出せるからだろう。それは「自分を殺して指令に忠実に動くことが出来る」ことと「本人がナチュラルに危ない雰囲気を醸すことが出来る」ことの両立が必要だ。草薙は前者が難しく、割と理屈屋の田中さんは後者が難しい。しかし日村さんは恐ろしいくらいに自然にこの両者が共存している。これはやっぱりただのモンスターだ。

 

というわけで元日から死ぬほど笑いました。これはいい1年になりそうです。わたくしが敬愛する平岩紙ちゃんが元日に結婚を発表しましたし、いいことしかありませんね。紙ちゃんと浜崎あゆみさんの子どもに幸あらんことを。

 

今年もこんな感じです。