ブラタンモリ

土屋太鳳がやっているエイブルのCMがなんかもやっとします。CM内で「たんもり」とか言ってるじゃないっすか。


文脈を理解すれば「たくさん」という意味でつかわれているので、おそらくは「たんまり」なんですよね。それが「たんもり」になっている。もちろん違和感があるじゃないですか。そうすると考えるわけですよ。「何か意味があるのかな」と。


例えば爽健美茶のCMでは土屋太鳳は「おいしくなったお」と言っていた。別にネット用語を使っているわけではなく、単に「なったよ」と言いたいところを、自身の名前である「たお」とかけているだけだ。CMではこういうダジャレが無数に存在するので、「あっ、そうなのね」と思ってすぐ忘れる。


それが「たんもり」である。当然頭の中にはサングラスで日本各地を歩き回る姿しか浮かんでこない。「土屋」にも「たお」にもかかってこない。これは何だ気持ち悪い、となる。もしかして土屋とタモリが秘密裏に繋がっているというエイブルからのメッセージなのか、という考えは2秒ですぐ捨てる。全然意味が分からない。


ネタばらしをするとどうということもない。エイブルのHPにはこうある。

「たんまり」(たくさんあるさま)と「もりだくさん」いう言葉から派生した造語です。
エイブルには、たっくさんのいいことと、もりだくさんのいいお部屋があることを表現するため
今回のCMのために“たんもり”という言葉を開発しました。
ちょっと気になる“たんもり”にもご注目ください。


いや、分かるよ。分かる分かるよキミの気持ち(大ヒット曲)。けどさ、それ何の説明もなしにCMで垂れ流されると気持ち悪くないっすか。どうっすか。それが狙いなんだろうけど、このもやもや感を誰にぶつければいいんですか。井脇ノブ子ですか。


CMという短い時間で興味関心を惹くために違和感を演出するのはよくあることで、それはそれでいいと思うんですが、違和感を与えたならば回収までがワンセットじゃないですかね。「入りきらない情報はネットで」つうことですかね。いやあ現代っぽいし自分も実際にそうしているんだけど、なんかこのもやもやは検索だけでは解消しないよ。


というわけでエイブルのCMを見るたびに「うおう」という気分になるわけですが、実はこのCMのもう一つのパターンで、土屋が興奮して思わず関西弁が出る(関西人じゃないのに。これ超大事)という方がもやもや感が高く、片一方はタモリ、もう一方は渡辺徹が想起されるという厄介なことになっている。なんでやねん!