根釧台地

今年も「M-1」をほぼリアルタイムで見ることが出来ましたので全体の感想を。


審査員はずっとひた隠しにされ、当日、ダウンタウン松本、上沼恵美子オール巨人といった過去のM-1でも審査員を務めた人が復帰するというサプライズ。昨年から引き続き審査員に残ったのは初代王者中川家の礼二のみ。新たに「THE MANZAI」王者である博多大吉を加えた5人体勢に。


個人的にはかなり理想的な審査員になったと思うのだけど、どうせ「吉本ばかり」「関西ばかり」という批判は出るのだろう。まあ別にいいんですけどね。バカがほざいてろ、としか思わないんですけども、この批判をかわすためにも、そして個人的にやはり東京芸人の漫才師として爆笑問題太田光に出てほしいと思っているのは自分だけなのだろうか。太田はやれば出来る人なのでちゃんと審査もできます。もういい年だし松本とも仲直りできるはず。来年検討くらいしてほしいです。


敗者復活からの感想をダラダラと述べていきます。
敗者復活

アインシュタイン

今日はいつもよりは面白かったけど、同じドライブネタで敗者復活和牛との圧倒的な差を見せられた感じ。

霜降り明星

バカだなあ。芸歴浅くて勢いあって、素直にバカだなあと思った。

東京ダイナマイト

歯ブラシを持っていくのは怖いですよねー。さすが。

ゆにばーす

秋元康に似てない、というツッコミをしなきゃダメだと思うの。

大自然

あと2年くらいしたら驚くほど面白くなってるんじゃないかなあ。

Aマッソ

「妹を殺した」から始まる衝撃的なネタ。が、そこが瞬間最大風速。

とろサーモン

いやめっちゃ面白い。面白いんだけど何が足りないのかこっちが聞きたい。

錦鯉

いい年こいたオジさんがバカなのは本当に好き。

三四郎

いつもの三四郎。ステージを広く使ったのに…

ジャルジャル

去年の自分たちに勝ってないよなあ。縮小再生産。

かまいたち

UFJのネタってtwitterにあったよなあとか思い出した。

ミキ

コテコテの関西!ここも数年後が楽しみなコンビ。

メイプル超合金

個人的には一番仕上がっていたと思ったのだけど。しっかしカズレーザーといい三四郎小宮といい、M-1の後のロンハーに出演しているんだから、負けたけど勝っている。

学天即

確実に面白いけど、勝ちきれない感じだよなあ。

マヂカルラブリー

動きだけでは勝てないのだよ。面白いけどね。

インディアンス

手数と精度。難しい問題です。

ニューヨーク

彼らの実力はこんなもんじゃないだろうよ。

和牛

ハンバーグのネタは面白いんだけど前にも見たことがあり「あれ?大会用のネタが仕上がってないのか?」と思ってしまった。結果敗者復活するんだけども、どうも昨年から自分の感想と投票の感想がかみ合ってない。

決勝

アキナ

大人びた子ども。かつてのM-1の必勝法ともいうべき「ボケを詰め込む漫才」ではなく、ゆっくりとしたテンポで笑いをさらっていくのは実力だよねえ。かつての「THE MANZAI」の決勝でも思ったけども、やっぱり彼らの笑いはコントのほうがインパクトがあるなあ。

カミナリ

川柳。緊張してたなぁ!というのが素直な感想。過激なツッコミもいつもに比べると若干テンポにズレがあったような気がして、笑いが波状で起こらなかった感じ。

相席スタート

振らされてもうた。点数こそ伸びなかったものの、それは漫才としての評価であって、今まで相席スタートがやってきたことの集大成と考えれば、個人的にはちょっと満点を出したいようなネタでした。野球に擬えながら合コンの相手の女性を見極めていき、最後に「ちょうどいいブス」ケイに「振らされてもうた」となったときは、分かっているのにガッツポーズが出ますよね。面白かった!

銀シャリ

ドレミの歌。「ファはファーのファ」でバシーンと1本決まったような感じですよ。正統派の漫才でありながら、今日イチの出来。そりゃ高得点も出ます。

スリムクラブ

U-18の天狗、というくだりでまあ笑った。家系図を対戦表と言ってみたり、やっぱりこの人たち(まあネタ考えているのは真栄田だろうけど)は天才なんだなあ、と思った。

ハライチ

RPG。素直に「今年もノリボケをスカしてくるのか!」と思ったよ。けど前日に再放送されていた漫才を見たら、まあ面白かったんですよね。だから今回も「またやらないんだ」という多少のガッカリ感を省いて見たならば、そりゃまあ面白いんでしょう。けどね、けどねなんだよ。

スーパーマラドーナ

エレベーター。入り方は飛び道具なんだけど、終わってみたらきっちり普通の漫才なんだよねえ。キャラに頼っているけども、それが最大の武器じゃない、ってとこがこの人たちの強さなんだなあと。

さらば青春の光

能やん。昨年のM-1でも予選からずっとやっていたネタ。ここに持ってくるということは、昨年のリベンジも含めて相当にやりたかったんだろうなあ、と。それより小奇麗な恰好をしていることに笑ってしまった。

和牛

ドライブ。このネタで今年は戦っていたのか、と思うとこれはもう納得の出来ですよ。構成、小ボケとスキがない。しっかし敗者復活からの最終決戦進出率を考えると、出番どうこうよりも準決勝の審査基準は、と思えてしまうからそろそろ何とかしてほしい。


最終決戦

スーパーマラドーナ

時代劇。いやあこのネタは素晴らしいですね。分かっていても笑ってしまうというのはもう最強モードですから。キャラと漫才が完全に融合した、非常に完成度の高い1本。これ今年じゃなかったら間違いなく優勝しているレベル。

和牛

浴衣デート。1本目の流れを引き継ぎながらの2本目。序盤の伏線をコンスタントに回収していきながら笑いのピークを最後に持っていく巧みさ。これも例年ならば完全に優勝レベル。

銀シャリ

うんちく。鰻の1ボケめ「うんちくん」でいきなり殴ってくる感じ、素晴らしい。正直なところ1本目ほどの爆発力ではなかったように思うが、ハイレベルなところでクオリティが維持されているので全然気にならない。いつもなら文句なし優勝のレベルなのだけど、前2組が1本目よりもいいネタを披露したことで大混戦に。


結果的に3票を獲得した銀シャリの優勝。結果に全く異論なし!松本が述べていたように、本当に紙一重の差だったろう。もちろん最終審査には1本目の結果は加味されないのだけど、トータルで見せた漫才の出来、という意味で僅差で銀シャリに軍配が上がったように思う。こんなに混戦のM-1は史上初だろう。なにはともあれ銀シャリは素晴らしい。おめでとうございます。


今年のM-1は全体のレベルが非常に高く、「決勝進出で損をした」コンビはどこもなかったのではないか。個人的には一番点数は低かったものの、相席スタートが自分たちの形を完全にモノにしていた、という点で最大限に評価されてほしいと思います。また今年も一部のアホどもが「つまらなかった」「出来レースだ」とか言い出すのですが、そういう奴は「自分が面白いと思うもの」をはっきりと表明したうえで「自分がつまらない人間故に面白さが分からない」ことを周囲にアピールした結果誰からも相手にされず、和牛の水田が漫才中に見せたくらいの逆ギレをしてバカにされればいいんだと思います。全ての漫才師に敬礼!