PGB

どうも、大原ハトヤ子です。


この書き出しが書きたいがために、先日フジで放送された「カノジョは嘘を愛しすぎてる」を見ました。録画してまで。正気の沙汰とは思えない30代独身。


大人気の少女漫画が原作。通称「カノ嘘」だそうで、自分は「原作が少女漫画」くらいしか知識がなかったので、てっきりタイトルから「主人公が虚言症の女で周囲の人間を悪意でもって次々と不幸にしていく」あるいは「主人公が稀代の女詐欺師で巨悪を相手に大金を奪うコンゲーム」かと思っていたのですが、どちらも違いました。そもそもこのタイトルがミスリードであり、正確に言えば「カノジョは(彼がついた)嘘を愛しすぎてる」わけで、なんかもうタイトルからオッサンはやられた感満載なのですよ。


んでまあ、映画を見た感想は「こんなもんただのAVじゃねえか」である。もちろんオーディションで選ばれた主人公の大原櫻子がいやらしい、という意味ではなく「ストーリーは主人公とイケメンがエロいことするための口実」という意味でAVと大差ないという意味。ただ根本的にAVと隔たりがあるのは、AVはストーリーがメインじゃないことを皆分かっていて鑑賞するが、こういう少女漫画はストーリー主体でエロはあくまで結果論みたいな思考回路になっていること。それは男性と女性の思考回路の違いみたいな話に行きつくんだが、卵が先かニワトリが先か、みたいな感じもする。


それは元々男女の思考回路の違いからこういう展開になるのか、それとも女性は小さい頃からこういう教材で思考回路を鍛えているのでそうなってしまうのか、という話だ。以前ケンドーコバヤシが似たような話をしていたことを思い出した。恋愛成就、というエロい目的(とここでは敢えて書くけども)が達成されるのであれば、もうストーリーなんかご都合過ぎたって別に関係ないんだもの。


それはあたかもAVの「時間よ止まれ!」シリーズみたいなもんだ。時間が止まるというありえないシチュエーションでのエロを達成するためならば、そりゃ堂々と時間も止めますよ。イケメン音楽プロデューサーといきなり恋に落ちるためであれば、そりゃ歌手デビューだって簡単にできますよ。自分は「時間よ止まれ!」シリーズの面白さを知っているから、この少女漫画のご都合主義を批判する資格はない。だから少女漫画を読んでいる女性も「時間よ止まれ!」シリーズを批判する資格はない。


話が逸れた。だから自分がこの映画に対してストーリーがどうこう、という感想は一切ない。一切だ。だって、AVに関して「あの部分がヌケた」という評価はあっても、「あそこのストーリーが切なかった」とかいう評価はまれでしょ?そう考えたら「カノ嘘」だってそんな評価が出てくるわけないじゃない。むしろこういう映画、少女マンガに対してストーリー云々を言い出すような人とはたぶんもう絶望的に価値観に隔たりがある。そして自分は結婚が出来ないというのは多分そういうこと。


ただまあ印象に残ったシーンを箇条書きするならば

反町隆史の相変わらずのポイズンっぷり。なんでここまで演技が変わらないかなあという安定感とダメな感じ


大原櫻子の可愛さのピークはここじゃないか(爆笑問題田中が言うところの「ガール度100」)ということに加えて、撮影当時本物の女子高生だったはずなのに、セーラー服にコスプレ感が漂う謎


・登場するバンドたちのかませ犬感。音楽メインの話なのに描かれ方がなんか可哀想





という感じです。さらにこれらの感想のキーワードを抽出すれば

・POISON
・GIRL
・BAND

となりますので、最終的にこの映画の結論は「POISON GIRL BAND」です。ありがとうございました。*1

*1:正直な話、映画を見始めてすぐに反町が出てきたあたりでこのオチが思いつき、もう早く書きたくてたまらなくかったけど一応最後まで我慢して見ました。