ドヤ顔が見えた

E-girlsを真面目に考える会議」を相変わらず見ているわけですが、ちょっと雲行き怪しくなってきました。2回目で褒め過ぎた。


今週から会議メンバーがチェンジ。ファンに偏り過ぎていたという名目で、ファンを3名に減らしTVウォッチャーが2名、そしてギャルが5名という編成に。ファンのメンバーの中でニコラス(30)フリーターを残してあることには満足。まあギャル5人揃えてしまう時点でイヤな予感はしていたんですけど。


今回は「動物」「情報」「Dreamを出せ」という指摘を受けて、動物飼育員の専門学校に体験入学というVTR。しかし今回は遊びがひどすぎた。今までの流れを受ければ「素人の言ってることをマトモに受け入れたところでロクなVTRにならねえぞ」という実証のために、やっぱり今回も特に面白みのないVTRになるんだろうと思っていた。事実VTRの本筋は薬にも毒にもならないものであったが、「情報」という部分で制作側が遊び過ぎて、特に後半はカピバラの名前がマロンだったことから、オネエの料理研究家マロンの情報がどんどん過剰になっていく。前半でムツゴロウこと畑正憲雀鬼であるという情報もすっかりかすれてしまった。


もちろんこんなVTRを見せられたらTVウォッチャーやギャルじゃなくても「情報の方向性が間違っている」という指摘をされますわな。会議の方向性は全くもって正しいです。杠Pは「無理言ってマロンさんに出てもらった」とか、謎の言い訳をしているくらいにして。


ちょっと調子に乗ってやりすぎたな、と思った。


問題なのは、「完全にツッコミ待ちのVTRをドヤ顔で作っているのが透けて見えてしまう」ことだ。こんなもんツッコミ入れないほうがおかしいでしょう。完全に視野狭窄になっているファンですら今回のVTRはおかしいとわかる。おそらくは「そういう楽しみ方をするんだよ」という番組側からの分かりやすい提示ではあるんだけど、この番組が意図する面白さって「この程度」のもんだったのか。あくまで「E-girlsをメインに据えて頑張ってVTRを作ってはいるものの、結果的に色々おかしいことになっている」が正しいわけで、その違和感にツッコミを入れつつ笑いを取るのは会議の部分。こんなVTR流されたら「そもそもVTRを真面目に作ってませんよ」と白状しているようなもんだ。それじゃあマズいんだって。


VTRは漫才で言えばフリの部分。丁寧に作らないと肝心のボケが霞む。それをフリの時点から欲を出して笑いを取りに行ったら訳が分からなくなる。自分たちで番組の構造を提示しておきながら、あっさりその構造を捨てにかかるってどういうことだ。


VTR部分は「真面目に作っている」というていなのだから、マトモに見ればつまらなくて当然(ファン除く)。もしかしたら毎分視聴率あたりが下がっているので、それを防ぐためにもちょいちょいVTRそのものにも面白成分を入れようと考えたのかもしれない。けど、そこは何としても我慢すべきなのだ。会議部分での笑いを増幅させたいのなら、どう考えたってVTRによる制作側の意図的なボケ(E-girlsが取ろうとする笑いは別)はやっちゃいかんだろう。


けど作り手は我慢できなかったんだろうな。ドヤ顔で「分かってわざと作ってますよー」という感じがミエミエだもの。まあ、本当にE-girls目当てで見ている人に照準を合わせれば、この安易な作りで間違いじゃないんだろうけど、自分が期待したものとはちょっと違ってきた。


これが「こういうバリエーションもあるよ」だったらいいんだけど、このままVTRもずっとふざけていくのかなあ、という予感がする。もっと言えばE-girls本人たちもそのうちふざけてくる可能性すらある。そうなると途端に番組としての価値は薄くなる。さあどうするよ。