キラーフレーズ
「E-girlsを真面目に考える会議」の2回目。
「E-girlsで面白い番組を作る」ためにはどうすればいいのか、と考えた結果メタバラエティで作るしかないと気付いたテレ東。E-girlsのヌルいロケVTRをファンが視聴し、改善点を挙げていくというていで番組が進む。今回は「中華街で3人が3時間で3万円を使い切る」というヌルいロケVTR。どこをどう頑張っても面白くないVTRに対してファンがどうダメ出しをするのか。
まず出された意見が「ルールが甘い」というもの。「3時間で3万円の設定は緩い」だとか「最後にお賽銭で使い切ろうとするのはズルい」とか、ファンであるかどうかに関わらず、VTRを見ていれば誰でも思う意見。「メリハリがついていないと思う」とまで言われる。また罰ゲームのセンブリ茶が定番なのでもっと変えてほしいという意見も出る。「一発芸」「全身タイツがいい」「顔にパイ」など言いたい放題。しかしそこで杠(ゆずりは)Pが一言言い放つ。
「それは面白いんですか?」
沈黙するファン。CM。どうだ、この意図的に悪意がありすぎる編集!
CM明け。まだまだ顔と名前が一致しないメンバーに対して、もっと知ってもらうためにはCM前のスポットとしてメンバー紹介のVTRが欲しいと要望するファン。さりげなく杠Pが「顔もどこかしら似た方が…」とサラっと貶すのがちょっと笑える。ファンが色々な意見を出すものの、結局杠Pはこう言い放つのだ。
「ちょっと気になるんですが、それって面白いんですかね?」
またも沈黙するファン。その後どんな企画を見たいかという話になり、色々案は出るものの、杠Pの感触はいまひとつ。「そうですね…」と一言つぶやくにとどまるのみ。「疲れちゃいました」と言ってしまうのだ。
自分はこれ見て本当に笑ってしまいました。なんだろう、こんなに挑発的なVTRってなかなか見ることできないですよ。ぜひとも「テレビがつまらん」と言っている人たちに見てもらいたい。
もはやE-girlsなんて蚊帳の外で、この番組は「素人批判」を平然と行っている。自戒を込めてしっかり書いておくが、自分も含めた視聴者は番組に対して言いたい放題の批判を行う。やれ「つまらん」だのやれ「自分ですらもっと面白いものが作れる」だの平気で言います。
しかし番組批判はできても「対案」を出す批判はまず少ない。ないとは言いません。しかしその対案ですら、今回の杠Pの一言「それって面白いんですか?」の一言で完膚なきまでに叩きのめされる程度のものでしかないのだ。今回は「メタバラエティ」の衣を借りて、
「オマエラ素人の意見なんざ、現実問題この程度のもんだからね」
とクソみたいなテレビ批判に真っ向から冷や水ぶっかけにきています。こんな痛快で陰湿(笑)なやり方がありますか?自分は知りません。なにこれ超面白い。
「真面目に考えて僕らも発言してますし」とファンは言う。けどこれが現実。ファンごときが真面目に考えた程度の意見は100万回飛び交っているのだ。オマエラが考えることなんてハナクソなんだよと。それが分かってこの番組を作っているんだよ、と。
「すぐにでも反映してもらえたら」なんてファンは言っていた。おそらくこの意見を反映して作ったVTRがそのうち登場し、それがやっぱりクソつまらないんだろう。そこまでもう見える。で、「じゃあどうしたら良かったんですかね?」と死んだ魚の目をした杠Pがファンに問いかけるに違いない。
上の二つの発言はどちらも同じファンによるもの。
「ニコラス(30)フリーター」*1
である。なんかもうテレ東、悪意が凄過ぎる。自分の頭の中でよぎったのは漫画「ボーイズ・オン・ザ・ラン」の登場人物青山のこのセリフ。
「うすっぺらなんだよ、あんた」
来週も括目して見よ!(血涙)
*1:もちろんあの会議に登場するファンの肩書きが本当なのか、はたまたヤツラは本当のファンなのか(それともファンを演じている役者なのか)は定かではない。けど、30歳フリーターという肩書を前面に押し出してくるんだから、意図的な悪意がそこに介在しているのは間違いない