だから有安杏果は推せる

ももクロ有安杏果がインフルエンザ罹患により紅白出場を断念。


本日仕事納めで14時頃に帰宅し、一眠りしたあとに携帯を見たら衝撃のニュース。向井理国仲涼子、はたまた芥川賞作家綿矢りさが年末駆け込み婚を発表したが、そんなものはどうでもよい。有安さんが紅白にいない。本人、メンバーはもちろん、全モノノフが「残念だけど、ゆっくり休んでほしい」と思っているに違いない。


自分はこのニュースを寝起きの頭で反芻していたわけだが、次第に「だから有安杏果は推せる」と確信したのでありやす。以下割と気持ち悪い文章なので読み飛ばし推奨。


今年の有安さんは、誰もが認めるくらいに「推されて」いました。それはまず3月に行われた旧国立競技場における2DAYSのライブ。その初日3月15日は有安さんの19歳の誕生日でした。おそらく国立競技場5万人の前で19歳の誕生日を祝ってもらったことがあるのは日本では有安さんだけだと思います。


そして下半期はまさに「有安月間」ともいうべき10月。いまやももクロ機関紙となった「Quick Japan」による有安特集号。超どアップの表紙のインパクトに違わぬ気合いの入った内容で、有安推しを狂喜乱舞させました。また、この月には有安プレゼンツのライブ「チビッ子祭り」が開催。身長制限が設けられたライブは150cmに満たない有安さんならではの発想でした。


有安さんは高城れにさんと「事務所に推され隊」というユニットを組んで、日ごろの不平不満を曲にてぶちまけておりましたが、今年はそんな不平不満が嘘のように推されまくっていて、「ああ、今年の有安さんは絶好調過ぎて怖いよ」と自分はうっすら思っていたのです。


そんな自分は今年、あーりんこと佐々木彩夏さんのことが気になって仕方ありませんでした。


最年少ながらプロ意識が誰よりも高く、「佐々木プロ」と呼ばれるあーりん。そんな彼女は今年2度の骨折に見舞われるという大変な年でした。ライブのダンスに参加できなかったり、プロモーションで地方に行くことができなかったり、ただでさえ唯一の現役高校生で活動時間が制限されているのに、怪我による活動制限は本人にとって悔しいという気持ちしかなかったでしょう。ustreamにて怪我を報告するあーりんの寂しそうな顔は忘れられません。


自分はどうも「逆風に立っている人」が好きなようです。モー娘。小川麻琴さんを推していたのも「小器用すぎて逆に出番がない」「写真が関脇っぽい」というやさぐれ要素の満載の逆風が自分の心に突き刺さったからでした。有安さんの場合は百田夏菜子玉井詩織佐々木彩夏という超人、高城れにというオンリーワンに囲まれた「超非凡な努力の人」という立ち位置が、知れば知るほど好きになったのです。


そんな今年、有安さんは絶好調であーりんは絶不調でした。だから有安さんは一番に推していても、あーりんがどうしても気になる。ケガもする。テレビで見ても相当にぷにっぷに。自分はそんなあーりんがたまらなく好きなのですけど、18歳はぷにっぷにを気にするお年頃なのです。今年メンバーいち苦境に立っていたのは、間違いなくあーりんでした。


しかし、前述したように、やっぱりあーりんは「超人」なのですよ。二度の骨折も、結局は「国立競技場大会」「桃神祭(夏のライブ)」という、ビッグマッチ(とももクロの大規模ライブはプロレスになぞらえて表現する)にはきっちり間に合わせてくるんです。これを偶然と言う人は多いと思うんですが、自分からしたら、これこそがあーりんの超人っぷりです。


でも有安さんは紅白前に倒れてしまう。最後の最後で紅白という大舞台に立てない。この時期にあれだけ過密なスケジュールをこなしていれば、超人じゃなきゃとても耐えられない。倒れてしまうのは仕方ない。もちろんプロとしてはそれでいけないのだろうけど、そこで倒れてしまう有安さんはやっぱり「超非凡な人」なんですね。だからこそ、我々が、自分が推さないでどうするよ、という気にさせてくれる。


以前ももクロは「キン肉マン」のコスプレをしたことがあったが、有安さんが扮したのはジェロニモだった。これはそれより更に前に発売された「Quick Japan」における南海キャンディーズ山里亮太ヒャダインこと前山田健一の対談にて「有安はジェロニモ」という発言を受けてのもの(のはず)。ジェロニモキン肉マンら超人に混じった人間。超人に紛れて遜色ない努力の人なんです。


もちろん有安さんが他の4人に比べて劣っているということではまるでなく、かといって他の4人が努力していないかといえば違う。けどそんな誤解を恐れずに言うならば、「有安はジェロニモ」という言説ほどしっくり来るものはなく、そして自分が有安さんを推さずにはいられない源泉となっているのです。


有安さんが明日の紅白の舞台に立てないのは素直に寂しい。今年はあーりんが18歳になったこともあり、初めて「全員で」年越しができるはずだった。けどその光景は来年まで持ち越しだ。だからこそ来年も「紅白に出場する」という物語が紡げるし、自分も有安さんを全力で推せるというもの。「これでよかった」なんてことは絶対にないけど、自分の気持ちは更にがっちり掴まれた。


おそらく有安さんも我々モノノフ同様、テレビの前の4人に声援を送る。いわばモノノフと同じ状況に立った旗振り役だ。それが今年の「MONONOFU JAPAN」における有安さんの役割ってことでいいんじゃないっすか。お大事に!そしてクヨクヨしないでね!