下手

ローカルCMの話なんですが、「わかさいも」のCMを最近見るたび笑ってしまう。


わかさいも」とは北海道の有名なお菓子。「いも」と名前がついているが、焼き芋をイメージして白あんを用いて芋っぽくしてある。芋の繊維を表現して昆布が入っているなど、芸が細かい。北海道民ならばたいていの人間が知っている。めちゃくちゃ美味いものではないが、たまに食べると安心する味。


そんな北海道ローカルな商品のCMを今誰がやっているか。小日向文世である。ドラマ・映画で活躍する名バイプレイヤー。ドラマ好きの人はもちろん、そうでない人も一度は見たことがある俳優。なぜ彼がわかさいものCMなのか、といえば北海道出身だからだろう。*1以前はこれまた北海道出身の元世界チャンピオン内藤大助がやっていたのだが、このたび小日向に変わった。で、そのCMなのだが、ぜひご覧いただきたい。


わかさいも大好き編


ドラマがあるねぇ〜編



これ、見るたび腹を抱えて笑ってしまうのですが、みなさんはいかがでしょうか。なんつっても、小日向の演技があまりにわざとらしくないだろうか。「わかさいも大好き」編の終始作り笑顔もたまらないが、「ドラマがあるねぇ〜」編の「ぅあ〜、やっぱりおいしいなぁ〜」のあたりは完全にツボ。悪い言い方をすれば、すげえ下手な演技である。なんだこれ、と初めて見たとき思わず言ってしまったもの。


このCMスタイル、内藤大助のときとそんなに変わらない(二人とも北海道を懐かしがりながらわかさいも食べて、感想を言う)のだけど、内藤のときはキャラクターの素朴さと味の素朴さがマッチしていて、演技は完全にわざとらしかったけどもCMの完成度としては悪くなかったように思える。しかし小日向ver.は完全に面白い。探してみたらyou tubeで発見したので、比較のためにどうぞ。




どちらにも共通するのは「あからさまに胡散臭いほめ方」である。北海道民からすれば「わかさいも」は別に胡散臭いお菓子でもないし、胡散臭い企業でもないのだけど、これ北海道外の人が見たら「なんだこの胡散臭いCMは」となるんじゃないだろうか。それを承知でわかさいも側はCMを作っているのかどうかは分からないけども、小日向文世はこんなわざとくさい演技しか出来ない役者なんだ、と勘違いされかねない出来である。小日向本人はどう思っているのだろうか。


個人的にはこんな面白いCMを道内だけで流すのはもったいないと思っているので、ガンガン本州方面でも放送し、「CMが胡散臭いお菓子」として日本中に名前をとどろかせてほしいと思う。CMはこんなだけども、味は普通に素朴で美味しいので、興味を持った方は是非ご賞味あれ。ネット通販もやってるらしいので。


てな具合にフォロー(宣伝)したので、わかさいもさん、怒らないでね。

*1:個人的な意見としては、小日向本人の顔の形がわかさいもの形にそっくりだ、というのが有力説