目力強い

ドラマ「高校入試」を2話まで。


「告白」の著者である湊かなえが脚本を担当するドラマ。エデュケーショナルミステリーと銘打たれてはいるが、正直意味がよく分からん。学校が舞台っていうだけじゃないのか。まあ話が進むとエデュケーショナルになるのかもしれんけどさ。主演は最近己のエロさ加減を武器にしはじめた長澤まさみ。ただ今回はそういう役どころでもないので(なにせ教師だ)、大してエロさ加減もないわけだが、そもそもはこういうマジメくさった役が似合っているので元に戻ったというべきだろうか。


このドラマの最大の見どころは「入試を妨害した犯人は誰なのか」というところにあるのだろう。しかしまあ自分は大して期待もしていない。何でかと言えば、連ドラのミステリーは面白ければ面白いほど進むにつれ期待値が上がりすぎ、どんな結末でもがっかりしてしまうきらいがあるからだ。連ドラのミステリーで記憶に残っているものといえば「眠れる森」とか「QUIZ」あたりが思い浮かぶ。「眠れる森」は最後に含みを持たせつつ上手いこと終わったなあと思ったが、「QUIZ」は途中までの盛り上がりが半端なくて最後は完全に尻すぼみ。「ゴンゾウ」あたりは一話ないし二話単位で見せつつも全体を通しての謎を引っ張ったという意味ではミステリぽくはある。なんにせよ全話を通して一つの謎を解くミステリーはそれだけ見せ方が難しいということだろう。


なもんで、今回のこのドラマに関してもミステリを主眼に置かないほうが「安全」ではあるように思う。ミステリーなんだからミステリー部分に期待しないのは正しい視聴姿勢ではないのかもしれない。ただ、ミステリー部分ががっかりでも面白いドラマというのはあるように思う。もっと言えばミステリーどうこうよりも自分の見どころさえ確保できればそれで楽しい。もうドラマの解説としては破綻しているような気がしないでもないが気にしない。


自分がこのドラマでの「謎解き」は2番目の楽しみにしておく。じゃあ1番は何かといえば「山崎紘菜さんを楽しむ」に決定しました。はいここで解散したい方は解散なさって構いませんよー。


毎回毎回ドラマの初回はなるべく無心で(要するにぼーっとして)見ているのだけども、不意に「なんだこの目力の強い女の子は!」とドキっとさせられました。それが石川衣里奈役で出演している山崎紘菜(やまざきひろな)さんでした。調べてみると東宝シンデレラの特別賞を受賞しているということで、要するに「長澤まさみのバーター」ということにはなるんでしょう。しかし自分はこの手のバーターを全力支持いたします。だって、きっかけが必要じゃないすか。ありがとうバーター。


というわけで、自分にとってはあとはひたすら山崎さんがこのドラマでどんな立ち居振る舞いをするのかを愛でるドラマに変更いたしました。あくまで本筋は山崎さん。ストーリーは脇です。そういえば女優で言えば「僕と彼女と彼女の生きる道」で有名になった美山加恋(みやまかれん)ちゃんが受験生役で登場するのです。調べてみたら実年齢も15才。つうか今年で16なので実際はもう高校生なのね。そりゃオッサンも歳をとるわけだ。最近これしか言ってない気がするなあ。


あまり気持ち悪いことを言ってるとさすがに怒られるような気がするので、ちょっとだけマトモなことを書けば、メインの長澤まさみとかはともかく、脇にいる役者さんたちの配役は絶妙な気がします。どこかで見たことはあるんだけども、あるいは有名な俳優に似ているんだけどもちょっと違う感じ。徳山秀典とか篠田光亮とか「なんかカッコいいけど見たことはない」という絶妙なライン。徳山秀典はそこそこ名前も顔も知れてるはずだけども、ファンでない限りなかなか顔と名前が一致しない。


ゴーイングマイホーム」のようにやたらめったら有名俳優で固めるということもできるんだろうが、あえてそちらの線で動く。もちろん深夜ドラマの予算ちゅうものがあるんだろう。悪い言い方をすれば「代替品」のような感じはあるけど、自分はあえて「ジェネリック的なドラマ」という言い方で、配役の妙を称えておきましょう。


とかく、山崎さん、注目です。なんだこの文章。