続・田村淳は島田紳助になるのか

「ロンドンハーツ」の3時間SPを見たわけですが、いよいよ島田紳助亡きあとの田村淳時代を印象付ける番組だったなあと思います。


番組後半で放送された狩野英考のプロポーズ。50TAのライブを装って5000人の前でプロポーズという企画だったわけだが(50TAのライブに5000人ってちょっと信じられない。ここらへんのガチ具合が自分には分からないんだが、これ全部仕込みなしだったら、普通に人気のあるアーティストじゃねえかと思えてしまうのが怖い)、そこでの居立ち振る舞いが完全に紳助化していた。フィクサーとしての動きはもちろん、狩野がプロポーズを成功させてからの進行のそつなさが半端じゃない。きっちり感動に落とし込むあたりもびっくりするくらいうまい。というか紳助的。


自分は狩野のプロポーズ云々よりも、いつ淳が「素敵やん」と言い出すかどうかで気が気ではなかった。いやもちろん淳がそんなことを言い出すわけはないのだが、どのタイミングで出てきても不思議じゃないんだもの。紳助はもう表舞台に出てくることはないのだろうが、「紳助的なもの」は完全に田村淳によって継承された。それが本人たちの意図したことかどうかは別として、である。


そういえば「オールスター感謝祭」の代理司会のひとりとしても淳は登場していた。あの代理司会をしたメンバーが、紳助亡きあとの司会枠の縮図みたいになっていて笑えたのだが、「紳助の代わりに他番組で司会に座った人物」を並べたに過ぎない。TBSは何も本当に考えてなかったんだろうなあ。恥ずかしい。


しかしまあ紳助がいなくなっても、そのポジションについたのは今まで司会をこなしていた人物ばかり。その席が空いたのではなく、司会のポジションにそもそもいた人物たちがちょっとだけ忙しくなっただけだ。新陳代謝にはつながらなかった。今のテレビ界の停滞を象徴しているようでむなしい。


そんな司会陣の中でも、田村淳の「紳助っぷり」は群を抜いている。その気になれば紳助のやっていたポジションはすべて淳に継承できたんじゃないのか。ヘキサゴンを淳でやってみればよかったのに。底意地の悪い企画とともにすんなりと継続できたんじゃないのかな、とふと思ってしまったが、別にあの番組の継続を望んでいるわけではないので別にいいや。