狂気

みんなのうた年代別セレクション」が、まとめて金曜の深夜に放送されていたので、全部録画して見ました。


1960年代から2000年代まで、各30分づつの計2時間半。かなり見応えのあるものであると同時に、「この曲は入ってないのかあ」などと思いながら見てました。


一応自分は80年代生まれなので(実はまだ20代だよ!)60年代の曲なんかは全然分からないかなー、と思っていたが再放送されている曲も多いので、案外知ってたりした。もちろんドンピシャで見ていた80年代が一番知っているのは言うまでもない。逆に全然見てない2000年代になると「みんなのうた」というよりはミュージシャンのふつうの曲として知っているほうが多くなる。椎名林檎の「りんごのうた」や、宇多田ヒカルの「ぼくはくま」などなど。


そんな中で度胆を抜かれた曲が70年代セレクションで放送された「空にはお月さま」。曲の雰囲気や歌っている子どもも怪しげではあるんだが、何より歌詞がすごい。最終的に「そうまとめるのか!」と唸ってしまう。知っている人も知らない人も是非聞いてほしい。

こんな曲を「みんなのうた」として流すあたり、やはり今では及ばない「何か」がありますわな。今こんな前衛的なことが出来るかといったら、やっぱりできないもんなあ。子ども向けを装っておいて、大人にまで伝わる「何か」を発信するというのは難しいこと。子ども向けを装った大人向けはそんなに難しくないですが、子どもにも大人にもというのはなかなか難しく、そしてセンスが問われます。


とはいえ、今の「みんなのうた」も負けちゃいない。現在OA中の曲「ピースフル!」がすごいです。

歌い踊っているのはピース×ピースという、中に綾部とか又吉とかいう名前の子どもたちが混じってそうなグループで、この曲のために選抜された人たちだそうです。正直そのパフォーマンスとか曲とかはどうでもよく、前のほうで踊っている赤い服を来た女の子のおっぱいがえらい大きいのが気になって仕方ないんです。


自分の中では「童顔の20代」ということにしておいて、あくまで「みんなのうた」で、しかも子どもにそんなイヤらしいこと考えてませんよのスタンスを断固として貫きとおす所存でありますが、子どもと一緒に見ている父親だったり、あるいは中学生だったりが妙に真剣に「みんなのうた」を見始めた場合は要注意です。中毒性があります。これぞ子どもも大人も夢中になれる21世紀の新スタンダード「みんなのうた」。


というわけでかなり強引ではありますが「みんなのうた」は今も昔もなかなか面白い、つうことで。このオチの安易さは書き手の能力の限界だな、と久々に更新して思う。