結局同じことがしたいのか

・しんぼる
ダウンタウン松本の映画2作目。積極的に見る気はなかったのだが、友人に誘われたので見るのも悪くないかと思って見た。以下若干のネタバレあり。未見かつ今後見る予定のあるかたはご注意を。


でまあ、見た感想を述べれば「またか」とは思った。前作「大日本人」で松本が「映画」という媒体を意識して練り上げた「オチ」を、今回もえらく長い時間をかけてやったんだなあ、と。しかし実際の上映時間を見たらそれほど長くない。だから前作よりは「テンポ」をよくしたつもりではあるんだろうけども、それでも見ているこちら側からすれば「長いなあ」とは思えた。実際見終えた後の疲労感が2時間以上の映画を見たときと同じ感じ。


終盤の畳み掛けは前作よりいいと思うけど、結末は自分にとっては結構どうでもいい。おそらくは古事記あたりの天地創造をイメージしているような気がするんだが、自分にはオウムの麻原が空中浮揚しているように見えたし、まあ、あってもなくても個人的には関係なかった。


「あることをするとあることが起きる」という発想の繋ぎ方はシンプルで嫌いじゃないし、オチの付け方はある程度読まれてはいるものの自分は思わず笑ってはしまった。ただ、松本の笑いの方法論は今のお笑いにとってはもはや研究し尽くされた「古典」となりつつあるので、その古典の方法論で松本が自分のやりたいことを展開するのはやっぱり退屈。時間に比例しない疲労感はやっぱり退屈の具合が高い故であると言うしかない。


前作を70点くらいだとするなら、今回は71点くらいですわな。まあ「ごっつええ感じ」「一人ごっつ」世代限定の点数ですけども。