おなりびと

おくりびと
全体的にはそこそこ面白かったです。最後の父親を「おくる」シーンがもうちょい短ければ個人的にはもっといい印象だったかも。でもまあ「さすがオスカー」と言いたくなる作品ではありますわね。


しかし印象的なのは本木雅弘の妻役の広末が本木にまさぐられるシーン。もちろん単にエロい意味ではなく死と向き合うことになった主人公の葛藤と、さらには後のシーンで同じことをやろうとして拒絶されるという対比を描く重要なシーンではあるんだが、なにせ監督の滝田洋二郎は元々ピンク映画の監督だったこともあってか、まさぐられる広末が妙に艶かしい。本木のまさぐり方もいやらしかったが、広末の服のはだけ具合が絶妙すぎる。脱がせすぎもせず、かといって脱がせないわけでもなく。あのエロのバランスはさすがピンク映画出身だと唸ってしまった。


けど、この映画を見終わると印象に残るのは本木と山崎努はもちろんのこと、広末ではなく余貴美子なんだよなあ。日本アカデミー賞助演女優賞受賞は実に妥当。