手遅れになる前に

カップヌードルライト」のCMを見た人は全員思っているだろうが、敢えて声にしたいと思う。そろそろ内田恭子を止めなければならない。


内田恭子といえば元フジテレビアナウンサーで、結婚を機に退社、フリーとなった後も活躍中のアイドル女子アナのひとり。同じアイドル女子アナでも実力の伴う高島彩タイプではなく、完全にキャラ先行型のタレント扱い。それがフリーになったことで、尚更タレント化に拍車がかかった。


もっともアナウンサーがフリーになったところで、その実は実際に各局を渡り歩いてアナウンサー的業務をするわけではなく、単に「態のいい司会」というポジションに収まるだけ。その意味では高度なアナウンス技術は必要ないわけで、内田恭子は非常に都合のいい存在といえる。しかし内田はバラエティタレントに邁進すると思いきや、なぜか「妙にイイ女」扱いされることが多くなった。うまいことシフトチェンジしたもんである。


その影響が悪い方向に露見したのがCMだった。キリン「コクの時間」で「内田恭子、すなわちいい女」と言わんばかりに内田恭子を押し出したCMで全国のお茶の間に爽やかなストレスを提供したが、さらにそれを上回るCMが登場してしまった。そう、「カップヌードルライト」である。


カップヌードルライトのCMといえば、戸田恵梨香が素っ裸にカップヌードルといういでたちで登場し話題をさらったのだが(表現に多少の語弊はあります)、その続編として同じいでたちの内田恭子が出てくるとは思わなかった。ああ思いませんでしたとも。


いやね、戸田恵梨香は好き嫌いはあるにせよまだ20代のピッチピチのお嬢さんですよ。ああいうことをしても許される人だと思います。しかしね、内田恭子さんも美人さんとはいえもう33歳ですよ。さすがにやっていいことと悪いことがあるんじゃないかねと言いたいわけですよ。


しかしまあ実際問題自分はこのCMにそれほど腹を立てているわけではないんです。「コクの時間」同様に爽快なイラつきを自分に提供しては頂いたが、目くじらを立てるほどのもんではない。ではなぜ今回ここにそのイラつきを書き殴ることとなったのか。


やっぱりこれを批判せずに放っておくと、アカペラで「we will rock you」を歌って、最後に「なっ」とか言いそうになるじゃないっすか。それだけは避けたいのですよ。


かつて倖田來未をCM界においてあそこまで増長させてしまったのは、「世間は倖田來未を望んでいる」という勘違い以上に、その勘違いを「言わなくてもみんな影で笑ってるんでしょ」的理解のもとで放置していた自分を含めた視聴者全員に原因と責任があると思うのです。だからこそ自分はあのCM以降「ダメなものはダメよ」と声を出していきたいし、同じ悲劇を繰り返したくはないのです。


このまま行けば間違いなく近い将来内田恭子は「なっ」とは言わなくても全裸に近い状態でCMに登場するはずです。あたかも「全裸でも美しくてイイ女、それは内田恭子」と言わんばかりに。そこまで世間は内田恭子を認めていないし、今後認められることもない。だから手遅れになる前に言っておく。もうやめとけ。