だからラーメンズのファンは気持ち悪い

28日のラーメンズに関する文章で誤解があるような気がするので補足。


自分は別に現在のラーメンズのネタに関する良し悪しは重要視しておりません。「テレビに出てもっとファン以外の意見を聞け」と書いたことが、どうやら「ファン以外の意見を取り入れて万人に受けるネタを作れ」「ファンだけでなく万人に受けろ」と言ってるんだと誤解された方が多いようですが、そんなことは全く言っておりません。


そうではなく、「ラーメンズのネタ及びその存在が別に特殊でもなんでもないことに“ファンが気付く”ためには、ファン以外の人間の目に多数触れて批評される状態にあることが大切」と言いたいのです。


自分が今でもラーメンズのライブを観に行くのは「それなりに面白い」と思っている(そしていちファンである)からであり、完全につまらなくなっているのであれば観に行きません。だが、このラーメンズのライブが「他のライブでは得難い面白さ」を持っているかと問われればそれはNOです。しかし熱狂的なファンの方々は必要以上にそう思っているきらいがあり、それはちょっと盲目的で気持ち悪くないか、と言いたいのです。


だからラーメンズがネタのスタイルを変える必要があるとは思ってません。もちろん外部の意見を取り入れてもっと面白くなるのであれば、それに越したことはないですけども、おそらく今のラーメンズにそんな必要はない。けど、今現在ラーメンズがやっているネタの面白さがどんな具合かをファン以外の人に問う為にはテレビでネタを放送してくれたほうがいい。


それは本人たちのためというか、ラーメンズを過剰に面白いと思い込んでいるファンの人々のため。たくさんの人の目にネタが触れれば、「面白い」「面白くない」含めいろんな意見が噴出する。そして同時に「ラーメンズのやってることは別に特殊ではない」という意見もたくさん出るはずで、その段になって初めて盲目的なファンが「ラーメンズ、実は普通のお笑いに過ぎない」ということに気付くのではないかと自分は思うわけだ。そうなることで初めて気持ち悪さが多少緩和されるのでは、と。


なぜファンがそのことに気付く必要があると自分は思っているのか。それはファンのみがラーメンズを特別視するのが気持ち悪いから。もっと具体的に言えば、ライブにて絶対に笑いどころではないような場所で平気で笑ってしまうから。大したことないネタでも大仰に評価するから。これだけお笑いブームで見る側もお笑いに関する目が肥えてきているはずなのに、世間とはかなりズレている「お笑い」の感覚が会場を支配しており、それが自分にはたまらなく不自然に感じられるから。要するに自分の感覚に照らして「変だ」と思えるからです。そしてもしかしたらこの「変」はラーメンズにも悪影響があるのでは、と内心思っているのです。とはいえ、詰まるところは個人的感情に過ぎないと言われればその通りであります。


だから、ラーメンズとファンが蜜月関係を良しとして、自分のように違和感を覚える人間を弾いてでも今の状態を続けていくというのであれば、それで構わないんですよ。ただそうなった場合に自分は「惜しいけどな……」と思いつつもライブに行かなくなるでしょうし、外から「あいつら気持ち悪い」と大声で言うようになるでしょう。ただ自分はラーメンズが今でも好きですし、そうなってしまうのがイヤだから改善されればいいな、と言ってるだけの話なのです。


そんなわけで、本当に本当に本当に申し訳ないんですけど、前回の記事に頂いたコメントは自分にとっては全て「的外れだなあ」というのが正直な感想です。どれも「ラーメンズはそのままでいい、すなわちファンが気持ち悪いままでいい」と言ってるようにしか自分には思えませんでした。自覚があるのかないのか分からないけども、そういう擁護の姿勢も気持ち悪いって言いたいんだと伝わってないことにちょっと落ち込みました。


ま、自分の文章の意図が伝わらなかったのは自分の文章の拙さにありますし、「ラーメンズとそのファンが抱える問題点」などという誤解を招くタイトルにしてしまったこともいけなかったのです。だから、今回の文章のタイトルはストレートに「だからラーメンズのファンは気持ち悪い」とさせていただきました。ご了承ください。


ここまで書いたらファンに「じゃあもう見なくていいよ」と言われそうですけどね。実際DVDに観客の音声が入ってないバージョンがあるんならそれでもいいんですけど。