マスク・ド・なんとかさん

もうニュース見たら「新型インフル」「新型インフル」うるさくてしょうがない。どこの地域で何人感染したとかどうでもよすぎる。調べたかそうでないかの差でしかないだろう。


新型であることはあるんだけど、今現在日本での死者は出ておらず、また毒性もそれほど強くないことは報道されている通り。だから罹ったら大人しく寝て治療すればいいだけの話で、これ以上騒ぐような話では絶対にない。もちろん国家として今後このようなことがないとは言い切れないからモデルケースとして対策を練るのは必要ではあるけど、一般人レベルで知るべきやるべきことは、もう何もない。


そう思っているもんだから、自分は街角を行き交う人が必要以上にマスクをしているのを見て、もうなんだか背中が痒くて仕方ない。そもそも東京のようにスギ花粉が飛びまくりのマスク文化に慣れていないもんだから、街中で大勢の人がマスクをしている姿がもう奇妙。その上過剰反応ともいえるマスク姿にはどうしていいのか分からなくなる。


もちろんインフルエンザに対する意識は人それぞれであるから、マスクをすることが悪いとかそういう意味ではない。したい人はすればいいのである。ただ、自分はそこに「流行(はやり)マスク」が紛れているんじゃないかと思うからこそばゆいのである。どこまで真剣にマスクに効果があると思っているのか疑問でならないのである。


しないよりしたほうが予防の効果はありそう。これはおそらく真だ。ただ、マスクをしたからといってどれくらい感染率が低下するのかは実際よく分からない。報道でも感染した地域や人数は伝えられるけども、彼らがマスクをしていれば感染は防げたのか、もしくはしてなかったからこそ感染したのかなんてことは一切教えてくれない。分かりようがないから当然といえば当然だが。


だから実際のところ「マスクが新型インフルエンザに罹る可能性を低める」ということは分かっていないわけで、マスクをすることそのものがプラシーボ効果になっているんじゃないかとさえ思わせる。まあプラシーボであったにせよ罹らないことに越したことはないが、ウィルスはそんな甘いもんじゃないと思うし、プラシーボでどうにかなるウィルスなら、それはもうマスクなんて最初からいらないだろう。


つまり何が言いたいのかといえば、「とりあえずマスク」という一種のファッションとしてマスクをしちゃってる奴がいるんじゃないのかね、と。で、そういう奴こそインフルに罹ってしまえばいいんじゃないのかね、と。


だから自分は提案したい。どこまで「マスクをすること」に本気なのかを計るため、マスクをもっと高額にしてみたらどうだろう。1枚1万円とか。これなら少なくともオシャレ感覚でマスクをする人間は現れない。オシャレで出来るのは金持ちくらいだ。まあ金持ちならオシャレでマスクしても文句は言わん。


でもオシャレ感覚じゃなくともマスクはしておきたい、という庶民の方もおられる。別に庶民の健康を害するのが目的ではないので、そういう人を救う措置として「羞恥マスク」つうのを発売すればいい。機能としては普通のマスクと同じで値段もお手頃。しかし着用するのが物凄く恥ずかしい。たとえば「乱れた性生活」と書かれたマスクとか。


こうすれば、まず「マスクをすること」そのものがオシャレではなくなる。「今マスクをしている自分、なんだかインフル対策をやっている人みたいだ……」という恍惚に浸らせる間もなく、他人からクスクス笑われますから。また、そうでなくとも「とりあえずマスク」派の人も考える。マスクをすることで得られる安心感と、マスクをすることで増す羞恥心。マスクの安心感と羞恥心を天秤にかけ、それでも安心感を優先する人だけがマスクをすればいいのだ。そこまでしてマスクがしたい人はもうマスクをする権利があるし、一方羞恥心が勝ってしまうような人は結局「マスクしなくてもいいか」という人なのであるから、これはもう外していただくしかないだろう。


この「羞恥心マスク」を導入することで、今マスクをつけている人の3分の1くらいはマスクを外すような気がするのだが。関西は分からないが、少なくとも札幌でマスクをつける人間はいなくなる。とりあえず明日オシャレでマスクをしているような疑いのある人が近くにいる人は、そいつのマスクに「乱れた性生活」とマジックで書いてあげましょう。