ドクではない

・スマイル
嵐の松本潤主演のドラマ。共演に新垣結衣中井貴一


顔の濃いマツジュンがフィリピン人とのハーフという時点で何かしら狙った感じがあり、見る前は何かとキナ臭かったわけですが、初回を見た限りでは面白かったです。ちゃんと見れるドラマだったし、今後の展開が気になった。サタケミキオ改め宅間孝行(というか、役者名と執筆名を統一した模様)の脚本が奇を衒わずに割とベタな入り方ではあるけど丁寧に描いており悪くない。


松本潤の演技は好き嫌いが別れるけども自分はけっこう平気だし、中井貴一は安心して見ていられる。唯一心配な新垣には「失語症」という扱いでもって喋らせなかったのが大正解。新垣は表情がいいので多少喋らなくても喋ろうとしているのを映すだけで充分可愛く画になる。逆に喋ってしまうとセリフの棒読みが気になってしまう。「パパとムスメの七日間」での扱いといい、TBSは新垣の使い方をよく知っている。むしろ今後喋れるようになってからのほうが心配だ。


あと個人的には北見敏行の起用の仕方がいい。この人は人間の悪い部分(暴力だったり差別だったり狡猾だったり変態だったり)を演じさせると抜群に上手く、今回もフィリピン人とのハーフであるビト(松本)に対して強烈な差別感を持っている感じがたまらない。ドラマに一本筋の通った「イヤな感じ」を提供してくれている。


ひとつだけ気になった点を挙げれば、雨の演出。まあこのドラマに限ったことではないんだけど、何か主人公に重大事件が起きるときに、心情に照らし合わせたかのような豪雨ってのはもういい加減やめにしないだろうか。そうそう都合よく雨は降らないし、何より原始的な雨の降らし方を見ているほうが想像してしまい、なんか萎える。


とまあ細かいケチはつけたものの、現段階ではなかなか期待出来そうなドラマ。正直あまり期待していなかったんだけに余計にそう思えるのかもしれない。視聴継続で。